【メモ】バンドとセルフタイトル

 

こんにちは、夏休みなのでブログを書きますね。

 

最近スーパーグラスが1999年に発表した『supergrass』をよく聴いてるんですが、死ぬほど聴いていた時ふとひとつの疑問が浮かびました。

セルフタイトルがついてるアルバムって、らしくないものが多くないか?

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いやーこのアルバム、最初の3曲ですぐにぶち上がれて最高なんですよ...

スーパーグラスのセルフタイトルに関していえば、このアルバムはこれまで出てきた楽曲よりかは少し落ち着いていたり、美しいサウンドがかなり全面に出ていて、まさにスーパーグラスの新境地というようなアルバム。つまりこれまでと比べたら「これぞスーパーグラス!」というような感じではないということです。

日本のアーティストのセルフタイトルって、意外と「らしい」が詰まったものが多いイメージがあります。例えばストレイテナーのセルフタイトルとかは、かなりストレイテナー「らしさ」が全面に出てる感じ。と言うよりは、転換期に出したアルバムではないのかな?というような感じ。

話を戻して、じゃあなんでセルフタイトルにしたのか、こういう疑問が残るアルバムって結構あります。今回は個人的にそう思うアルバムをメモ程度に何枚かピックアップして紹介していきたいと思います。

 

1. BlurBlur』(1997)

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ブラー・アルバムってよく呼ばれてるやつです。『song 2』が入ってることで有名なアルバムですね。
このアルバムも「らしさ」からは少しかけ離れているアルバムです。なぜかというとこれは「Brit pop is dead」発言と共にに出たアルバムだからです。
ブラーってブリットポップとしてイギリスで大旋風を巻き起こしましたよね。その象徴が『Parklife』であったり。アルバム単位でいえば、ブラーアルバムが発表されたのは1995年の『The Grate Escape』の次です。このアルバムもかなりブリットポップ!って感じがして個人的には一番聴きやすいと思うアルバムなんですが、ブラーアルバムの発表と同時にボーカルのデーモン・アルバーンはインタビューで「ブリットポップは死んだ」と発言します。でも実際にはこの発言をする前からブリットポップは下火になりつつあったみたいなんですが。
このアルバムの特徴はかなりガリガリ、ジャリジャリな曲で構成されてるという点です。当時グランジに傾倒していたグレアムの影響もあり、アメリカンな感じの仕上がりと言ったところでしょうか。ローファイでブチブチのグレアムのギターが帰ってきた!というアルバムでもあります。


2. SlowdiveSlowdive』(2017)

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シューゲイザー界隈で伝説のひとつとなっているこのバンドのセルフタイトルも、少し変わったものといえます。ボーカルがマジで美しすぎるんだよな。
90年代から活動して、1度は解散したスローダイヴですが、このセルフタイトルがリリースされたのはなんと2017年。彼らがこのタイミングでセルフタイトルを出す意味ってなんだったのか気になります。そもそもアルバムを出すこと自体、解散前の1995年発表の『Pygmalion』以来でした(編集盤除く)。ちなみにこのピグマリオン、アルバムのイメージとしてはかなりメロウで幻想的な仕上がりのイメージです。個人的にはちょっと退屈といった感じ。
さあセルフタイトル、どんなんだったかというと、結論はかなり最高です。過去一じゃないか?本当に綺麗なギターラインと隙間がないほど埋め尽くされる音の数々。さすがとしか言えないです。捨て曲がない。ただほかに紹介してるアルバムとは違って、1stに立ち返ったような雰囲気で「らしさ」がある印象です。

 

3. The BeatlesThe Beatles』(1968)

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通称『ホワイト・アルバム』。最近リマスター版が出ましたね。言わずと知れた名盤ですがこれも前に発表されたアルバムと比較すると趣向が変わっているアルバムです。
前にリリースされたのはビートルズ最高傑作と言われる『Sgt. Peppers Lonely Club Band』とepの『Magical Mystery Tour』です。前者はコンセプト・アルバムの先駆けとして有名ですよね。後者も『Strawberry Fields Forever』『All You Need Is Love』など誰でも知ってるようなかなり有名な曲が入ってるepです。
話を戻して、ホワイト・アルバムですが、これまでと違う所を上げていくと
・インドから帰国した後に録られたアルバムで、ほとんどの曲がインドで作られた曲である
・レコーディング技術の発達によりほとんどの曲が別録り
・リンゴの一時離脱で不仲説が流れ始めた

とかですかね。

もはやアルバムの印象は語るまでもないし、下手に喋ってプロのファンに怒られるの怖いんですが、とりあえず一つ言えることは前作までのようなサイケ感は無くなったアルバムとなっているということです。マジで曲数が多すぎるしいろんな曲がたくさん入っているので、こういうアルバムだ!っていうことは言えないんですけど、アコースティックでシンプルな構成が多めな印象です。あくまで印象ですが。マジでかっこいい。

 

まとめ

こんな感じで自分で勝手に選んだ4枚のセルフタイトルを紹介してきましたが、この4枚に共通することは「転換期」だと思います。彼らはこのアルバムを作り、新たな扉を開くときにある種の旗揚げのような意味合いでセルフタイトルをつけているのではないかと。ただもちろん全てのセルフタイトルがそうというわけではないですよね、例えばスロウダイヴは再結成後のアルバムという点ではセルフタイトルに大きな意味があるけど音楽の雰囲気がガラッと変わったわけではなかったし、ストーン・ローゼズは1stアルバムにセルフタイトルをつけていたりするし。でも「今回選んだアルバムに関しては」一つの共通点を見つけることができたかなと思います。

一概に言えないって言ってしまえばそれまでですが、なんとなく自分の中で疑問の3%くらいが解決したので今日はこの辺にしておきたいと思います。あとはもう少し勉強しときます。

 

それでは